
酷評だらけ!?マイクロソフトのWindowsの歴史を辿ってみた!
2021.12.20
目次
世界を変えたWindows!




Windows(ウインドウズ)の歴史
ご存じ、Microsoftの「Windows(ウインドウズ)」。
Microsoft Windowsは、世界で最も利用者の多いOSです。
そんな、Windowsは、1995年に発表された「Windows95」の誕生により、一般家庭にも爆発的に広まり、世界的にヒット商品となりました。
日本でも、発売当初は行列ができるほどの騒ぎとなったことを覚えている人は多いのではないでしょうか?
今回は、そんなWindowsが、どのような歴史を辿り進化していったのかをご紹介していきたいと思います。
Microsoft Windowsの誕生「Windows 1.0」~「Windows 3.x」
Windows 1.0
引用:wikipedia
Windowsのスタートは、1985年に発表された「Windows 1.0」です。
「Windows 1.0」は、現行のWindows製品の原型となる「Windows 95」とは大きく異なっています。
疑似マルチタスクオペレーティング環境で、ウィンドウは「タイル型」に開く形でしたた。
マイクロソフトは、MS-DOSにGUI環境を追加するアドオンの開発に成功し、「Windows 1.0」をリリースする運びとなりました。
テレビコマーシャルの宣伝効果もあり、発売前は大きな反響がありました。
が、実際に販売してみると、当時の一般的なパソコンでは動作が重かったのです。
その結果、あまり良くない評判が広がる結果となりました。
ちなみに、日本では、1986年12月にNECのパソコン「PC-9801VX4/WN」でMS-DOSと共にバンドルOSとして「Windows 1.0」が採用されました。
こちらもアメリカと同様、鈍い評価という苦い結果に終わりました。
Windows 2.0
引用:wikipedia
そして、1987年に「Windows 1.0」の改良版である「Windows 2.0」を発売しました。
「Windows 1.0」からの大きな変更点は、ウィンドウ表示がタイル型からオーバーラップ型に、さらにEMSメモリに対応したことです。
オーバーラップ型になったことで、複数のウィンドウを重ね合わせることができるようになり、より利便性が向上しました。
さらに「Windows 1.0」で問題点として上がった、重い動作も、GDIの機能改良や、EMSメモリを搭載したことで動作が高速化されました。
Windows 3.0
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_3.0)
1990年に「Windows 3.0」、1991年に「Windows 3.1」が発売されました。
「Windows 3.0」では、「複数のMS-DOSアプリケーションをマルチタスク化」「プログラムマネージャー・ファイルマネージャーの導入」「ネットワーク機能」という機能が追加されました。
改良版の「Windows 3.1」ではマルチメディア(動画や音声)機能を搭載。
そのことで、それまでの「ビジネス市場」中心から「エンターテインメント市場」へとマーケットを拡大していきます。
「Windows NT」の登場
「Windows XP」以降のOSは、「Windows NT系」と呼ばれています。
ここで紹介する「Windows NT」シリーズは、現代の「Windows OS」の祖先にあたります。
なぜなら、「Windows 1.0」~「Windows 3.x」はMS-DOS上の拡張シェルでしたが、「Windows NT」は完全32ビットの新規に開発された全く別のOSだったのです。
「Windows NT」は、OSのカーネル領域とアプリケーション領域を分離した構造で、「Windows 95」などの「Windows 9x系」に比べて安定性が高く高スペックであることが特徴でした。
そのため「Windows NT系」は価格も高価で業務用、「Windows 9x系」は比較的安価で家庭用として位置づけられることになります。
Windows NT 3.1
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_NT_3.1)
「Windows NT系」の最初は、1994年に発売された「Windows NT 3.1」。
「移植性」「信頼性」「パーソナリティ」の3つを目標として開発されましたが、市場の評価はイマイチでした。
その要因として、「TCP/IPが低速」「互換性の不足」「クライアント不足」が挙げられました。
Windows NT 3.5
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_NT_3.5)
そこで、改良版として1995年に「Windows NT 3.5」発売。
「Windows NT 3.1」に比べて動作が高速化され、TCP/IPも高速化されて利便性が向上しました。
Windows NT 4.0
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_NT_3.5)
さらに、1996年に発売された「Windows NT 4.0」。
前年に発売され、爆発的に普及した「Windows 95」のGUIを採用しました。
すると、クライアントと同じ操作体型で実用的に動作することにより、「Windows 95」同様に爆発的な普及を実現しました。
「Windows 95」~「Windows Me」
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_95)
1995年に発売された「Windows 95」。
なんと、発売4日で400万本を売り上げる爆発的な大ヒットを記録しました。
「Windows 3.1」の内容を引き継いだ「Windows 9x系」のOSで、大きな変化としては以下の4点が挙げられます。
Win32 API
i386の機能をフルに活用して、Win32APIが提供されて32ビットOSを実現し、高速な32ビットコードのプログラムをWindows上で使用可能となりました。
GUIの改善
タスクバーやスタートメニュー、マウスの右クリックメニューの選択などの機能が追加され、デスクトップをフォルダのひとつとすることで、他のフォルダとシームレスにファイル移動が可能になりました。
ネットワーク機能を標準搭載
ネットワーク機能が標準的に搭載され、日本では「Windows 95」の普及と共にインターネットが爆発的に普及しました。
プラグアンドプレイ
プリンターやスキャナなどのパソコン周辺機器の接続設定が各段に容易にできるようになりました。
Windows 98
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_98)
「Windows 95」の後継として1998年に発売された「Windows 98」。
ですが、その中身は「Windows 95」のOEM製品である「Windows 95 OSR2」とさほどの変化はありませんでした。
「Windows 95 OSR2」はOEM製品であったため、技術的に新しい機能があったわけではありません。
ですが、不思議なことに「Windows 98」は単体製品として広まり、安定したOSという高い評価となりました。
Windows Me
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_Me)
次にリリースされた「Windows Me」は、2000年に発売されました。
この頃、「Windows 9x系」は「Windows NT系」への統合が計画されていました。
しかし、開発した「Windows 2000」が家庭用向きではないと判断されたため、「Windows Me」は急遽リリースされました。
そのような側面があるせいか、「Windows Me」の市場評価は残念ながら低評価となりました。
ただ、マルチメディア機能が向上した点は評価されました。
その一方でOS自身がリソースを多く占有するという欠点により、ブルースクリーンやフリーズが多発しました。


「Windows NT系」の「Windows 2000」
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_2000)
2000年に発売された「Windows 2000」。
「Windows NT 4.0」の後継バージョンの「Windows NT系」で、業務用OSとしてリリースされました。
当初「Windows NT系」と「Windows 9x系」の統合が計画されていたため、いくつかの「Windows 9x系」の機能を備えています。
USBやプラグアンドプレイによる周辺機器の増設
ACPIによる電源管理機能
「Windows 98」と類似し、機能性が増したGUI
マルチメディアやゲーム環境への対応
また、これらの他に「NTFS 3.0」や「Win32 Driver Model」、「自動インストーラ」などが追加されました。
統合した「Windows XP」~「Windows 10」
引用:wikipedia
「Windows XP」は2001年に発売し、多くのユーザーに愛された定番Windowsとなりました。
「Windows 3.1」からのMS-DOSを拡張して作られた家庭向きの「Windows 9x系」を、安定してOSが動作する「Windows NT系」に統合する形で製作されました。
「Windows XP」は、NT系の安定性や堅牢性、さらに9x系のマルチメディア機能や操作性を合わせ待った汎用性に優れたOSとなったのです。
この統合によって、一般の家庭で初めて手軽に安定動作するOSを手に入れることができるようになりました。
主な機能として、以下が挙げられます。
GUIデザインの変更
ユーザーの切り替え
システムの復元
CD-R/RWの書き込み
リモートデスクトップ
リモートアシスタンス
Windows Vista
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_Vista)
2006年に発売された「Windows Vista」は、「Windows XP」のマイナーアップグレード版です。
「Windows XP」までの「マイコンピューター」や「マイドキュメント」などから「マイ」が取り除かれて、「コンピューター」「ドキュメント」と呼ばれるようになりました。
以下のような新機能を搭載しました。
Windows Aeroで3Dグラフィックが可能
音声認識機能
リボン
タブレット機能
セキュリティ面の強化や、GUIの向上など、「Windows XP」から加速的にスペックを上げてしまったことで、ハードウェアがついていけなくなり、動作が重くなってしまいました。
その結果、「Windows Vista」の市場評価は、「Windows Me」同様で低評価となりました。
Windows 7
引用:wikipedia
2009年発売の「Windows 7」は、「Windows XP」のメジャーアップグレード版です。
「Windows 7」は「Windows Vista」の改良版で、「Windows Vista」が本来あるべきはずであった姿と言えます。
「Windows Vista」で搭載された Windows Aero がさらに強化されました。
ちなみに、2019年3月時点での世界の OSシェアは、以下のようになっています。
- 1位:「Windows 10」・・・64%
- 2位:「Windows 7」・・・29%
「Windows 7」は、今も多くのユーザーに愛されているOSと言えますね。
Windows 8
引用:wikipedia
2012年に発売された「Windows 8」は、Modern UIを採用してタブレット端末を強く意識したものとなりました。
しかし、スタートボタンの廃止などデザインが斬新すぎたのか「Windows 7の方が良かった」というユーザーも多く見受けられました。
その結果、アップデート版の「Windows 8.1 」では、ユーザーの要望を反映する形で、スタートボタンやスタート画面が復活しました。
Windows 10
引用:wikipedia(https://en.wikipedia.org/wiki/Windows_10)
2015年に発売された最新OS「Windows 10」では、機能改善や新機能の追加といったOSのアップデートを頻繁に行うローリング・リリースモデルを採用しています。
そして、このアップデートは Windows Update を通じて「無償」で行われます。
これにより、これまでのような OS のメジャーアップデートはなくなり、「Windows 10」が継続的に更新されていきます。
「Windows 8.1 」では、デスクトップと Modern UI を両方搭載されたが、再びデスクトップに統合されました。
さらに、「Windows 8」で廃止されたスタートメニューが復活。
また、「Cortana」という音声認識アシスタント機能を搭載しました。
ビル・ゲイツでオススメの本
さいごに
本記事では、Windowsの歴史についてご紹介していきました。
前記しましたが、2019年3月時点での世界のOSシェアは「Windows 10」が64%で1位です。
この結果からも「Windows 10」が多くのユーザーに受け入れられ、愛されていることがよく分かりますね。
今後、ローリング・リリースという形で随時アップデートが行われていくので、より改良された「Windows 10」を使い続けていくことになるでしょう。
マイクロソフトの創始者であるビル・ゲイツが苦難の末に開発した1985年発売の「Windows 1.0」から、長い年月を経て日々改良され続けてきました。
そして、現在まで数多くの失敗を繰り返しながら、現在の「Windows 10」にたどり着いています。
考えれば考えるほど、Windowsの技術者には敬服せざるを得ませんね。
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書いた人はこんな人

- 「好きなことを仕事にするエンジニア集団」の(株)ライトコードです!
ライトコードは、福岡、東京、大阪の3拠点で事業展開するIT企業です。
現在は、国内を代表する大手IT企業を取引先にもち、ITシステムの受託事業が中心。
いずれも直取引で、月間PV数1億を超えるWebサービスのシステム開発・運営、インフラの構築・運用に携わっています。
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