Microsoft創業を支えたポール・アレン
ビル・ゲイツとポール・アレンの出会い
コンピューターの天才
レイクサイド中学・高校では、DEC社が開発した PDP-10 というコンピューターを導入しました。
そんな二人は、このコンピューターの虜となりました。
その時、パソコンに触れているポール・アレンを見ていたビル・ゲイツは、即座に「彼はコンピューターの天才だ」と気づいたのです。
高校在学中に会社を設立
そんな、ビル・ゲイツが認めたポール・アレンは、なんと、高校在学中にトラフォデータ社を設立してしまいます。
ここでは、交通量分析システムを開発し、州政府に導入したという功績があります。
高校卒業後は、ワシントン州立大学へ進学しますが、2年で中退します。
その後、ハネウェル社へプログラマーとして入社したのです。
ビル・ゲイツを誘いMicrosoftを創業したポール・アレン
ある日、ハーバード大学に在籍していたビル・ゲイツのもとに、ポール・アレンが訪ねました。
そこで、Popular Electonic という雑誌に、 MITS社が開発した「Altair 8800」が掲載された記事を、ビル・ゲイツに見せながら言いました。
「僕らの居ない所で、これが起こっているんだよ」
この一言に、ビル・ゲイツが動きます。
大学を中退し、Microsoft の創業に乗り出したのです。
マイクロソフトといえば、CEO として活躍するビル・ゲイツに注目が集まりがちです。
しかし、実は、ポール・アレンがいなければ、 Microsoft は存在しなかったのです。
そして、ビル・ゲイツが決心した瞬間には、こんな「ドラマ」があったのです。
「ビル・ゲイツとなら、パーソナルコンピューターをもっと普及させることができる」と考えた末の、ポール・アレンの行動でした。
コンピューターの天才は自分が業界の中心にいたかった
「ALtair 8800」というコンピューターは、世界初のパーソナルコンピューターとも言われます。
それまでのコンピューターは、非常の大きく高額だったため、とても個人で所有するのには無理がありました。
「Altair 8800」は、個人でも所有することを可能にしたコンピューターだったのです。
「コンピューターが世界を変える」と予想していたポール・アレンにとって、この記事は衝撃的でした。
ただし、自分が開発したのではなく、MITS社が開発し、販売したという事が、彼には最も衝撃的だったのです。
Microsoft 発展はポール・アレンの功績があってこそ
経営者として才能を発揮したのは、ビル・ゲイツでした。
しかし、Microsoft を現在のように発展させたのは、ポール・アレンと言っても過言ではありません。
ポール・アレンが成功するたびに Microsoft は大きなステップアップをし、一気に会社が大きくなっていきました。
では、ここで、少しだけ彼の功績をご紹介しましょう。
Altair8800にBASICを組み込んで販売する
当時のプログラミング言語は BASIC が主流でした。
ですが、「Altair8800」は BASIC に対応していませんでした。
ここで 256Bメモリだった「Altair8800」を 4kb に拡張し、BASIC 対応としたのです。
この移植するアイディアを出したのが、ポール・アレンでした。
それもあってか、8ビットパーソナルコンピュータの、標準プログラミング言語が BASIC となったのです。
ビジネスマンとしても優秀だったポール・アレン
Microsoft は、1980年に IBM から OS 開発を請け負いました。
ですが、Microsoft が保有する技術だけでは足りませんでした。
そこでポール・アレンが、シアトルの企業から、OS の技術を買収する交渉を成功させました。
このことがきっかけとなり、ご存知の通り、Microsoft は急成長することとなります。
ポール・アレンの交渉力
また、ポール・アレンは、複雑なテーマを簡単に説明するのが得意でした。
ビル・ゲイルが、ガソリンに興味を抱いていた時、ポール・アレンは「精製」とは何かを、解りやすく興味深い方法で説明してくれたというエピソードがあります。
説明する技術を持っているため、交渉に関してもスムーズに進めることができたのでしょうね。
さいごに
Microsoft の創業から発展に至るまで、才能を存分に発揮したポール・アレンでしたが、病気のために1983年に Microsoft を退社します。
1990年に復帰しますが、2000年には再び退社し、取締役としても辞任。
そして、2018年に「非ホジキンリンパ腫」という病のため65歳の若さで、惜しまれながら、この世を去ります。
ビル・ゲイツは、「彼はもっと生きるに値する人だった。彼はそれだけのことをやり遂げてきた。彼を失って、本当に哀しい」と追悼を捧げています。
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