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Windowsよりも先進的だった国産OS「TRON(トロン)」

日本発TRON(トロン)って何!?

ミツオカミツオカ
現在使われているパソコンのOSは、ほとんどがWindowsですね!
にゃんこ師匠 にゃんこ師匠
MacOSなどもあるが、ほとんどはWindowsじゃな!ただし、パソコンの場合はだがな…
ミツオカミツオカ
む、パソコン以外では違うんですか!?
にゃんこ師匠 にゃんこ師匠
そうじゃ、パソコン以外の組み込み用OSには、日本発のOS「TRON(トロン)」が広く利用されておるのじゃ!
ミツオカミツオカ
TORONてかっこいい名前!しかも日本発なんだあ!

TRONの夢「どこでもコンピュータ」

TRONプロジェクトとは

TRONプロジェクトは1983年頃、坂村健教授(当時は東京大学助手)が提唱し、開始された日本独自のOS開発プロジェクトです。

TRONとは「The Real-Time Operating System Nucleus」の略です。

日本語でいうと「リアルタイム(実時間)で機器を作動させるOSの中心部分」という意味です。

TRONプロジェクトの出発点

坂村教授は、電球から人工衛星まであらゆるモノにコンピュータが入り込み、ネットワークでつながると予想しました。

それぞれの機器に組み込まれたコンピュータの動きを統一するために、OSを標準化させるというビジョンを提示しました。

それがTRONプロジェクトの出発点となったのです。

このような考えは、現在では「ユビキタス」と呼ばれています。

また、その仕組みは「IoT」(Internet of Things:モノのインターネット)と呼ばれて注目されています。

ミツオカミツオカ
坂村教授の発想は、30年以上未来を先取りしていたという事なんですね!
にゃんこ師匠 にゃんこ師匠
そうかもしれんの~!あと、一般的には分かりやすく『どこでもコンピュータ』とかわいらしく表現されとったんじゃ

TRONのサブプロジェクト

I-TRON(アイトロン)家電機器や産業ロボットなど、あらゆる機械で使用する組込み用OS。
B-TRON(ビートロン)ビジネス・事務処理向け、現在で言うパソコン用のOS。
C-TRON(シートロン)メインフレーム(今でいうとサーバ)用OS。通信ネットワークのセンターの役割を担う。
M-TRON(エムトロン)上記の全体を調整するOS。今でいうところの分散コンピュータに相当する。
トロン電子機器HMI研究会TRONにおける操作性をデザインする。
トロンチップTRON構想を実現するためのハードウェアを策定する。
にゃんこ師匠 にゃんこ師匠
TRONプロジェクトは、さきほど言った『どこでもコンピュータ』の実現を目指すため、この6つのサブプロジェクトに分かれて進行していたんじゃ

B-TRON:パソコンOSとしてのTRON

B-TRONは、「Business TRON」の略です。

今でいうところのパソコン向けのOSで、事務処理などに使われることを想定したものです。

1985年に坂村教授と松下電器産業(現、パナソニック)の主導でB-TRONの開発がスタートしました。

先進的なOS

B-TRONは、当時としてはかなり先進的なOSでした。

例えば、当時のOSの多くが文字でコマンドを入力する方式でした。

それに対して、B-TRONはマウスを使ってアイコンをクリックしソフトを起動する、今のパソコンと同じ方式を実現していました。

学校教育へのコンピュータ導入

B-TRONの開発と同時期に、学校教育へのコンピュータ導入が検討されていました。

1986年、旧通産省、旧文部省の関連団体CEC(財団法人コンピュータ教育開発センター)は、日本の学校教育用標準OSとしてB-TRONの導入を検討しました。

このニュースは大きく取り上げられ、多くのパソコン・メーカーが次々に参入しました。

困難を乗り越え…

そんな中で、あまり乗り気でなかったのがNECでした。

マイクロソフトのOS「MS-DOS」を使ったパソコン「PC98」シリーズで、すでに成功を収めていたからです。

NECは、教育用パソコンの標準化自体にも反対の立場を取っていました。

最終的には、MS-DOSでもBTRONでも動くパソコンを作ることで合意しました。

ミツオカミツオカ
へー!教育用の標準OSに選ばれるってすごいですね!昔からWindowsだと思っていました!
にゃんこ師匠 にゃんこ師匠
そうなのじゃ!だがな…この話そうはうまくいかないのじゃ…

潰されたTRON

日本国内では、小学校の教育用パソコンへTRONの導入が決まりかけていました。

アメリカからの圧力

そんな矢先、1989年にアメリカからスーパー301条に引っかかるとして圧力がかかりました。

1989年4月21にアメリカ合衆国通商代表部(USTR)が発行した、「外国貿易障壁報告書」にTRONが名指しで記載されました。

1980年代後半は、日本の経済力が急激に伸びた時期で、アメリカとの貿易摩擦問題が発生していました。

そうした時代背景での出来事でした。

TRONから手を引くメーカー

この動きにトロン協会は、USTRに対して文書による抗議を行いました。

その結果、1年ほどしてTRONは制裁対象から外れますが、メーカー100社近くがTRONから手を引きました。

厄介なゴタゴタに関わりたくなかったということでしょう。

結局、実際に学校教育で導入されたのは、PC-9801をはじめとするMS-DOS搭載のパソコンで、TRONは排除されてしまいました。

ミツオカミツオカ
なるほど…これがTRONがパソコンのOSとして広まらなかった要因なのですねえ
にゃんこ師匠 にゃんこ師匠
そうじゃな…まぁ、他に諸説あったりするが、事の顛末はこんな感じじゃ。なかには都市伝説の域に達するものもある…信じるか信じないかはミツオカ次第

I-TRON:組み込みOSとしてのTRON

TRONがパソコンOSとして普及するチャンスは潰されてしまいました。

組み込み系OSとして生き残る

しかし、6つのプロジェクトの中で「I-TRON」は現在でも生き残って発展しています。

I-TRONは、「家電機器」「ロボット」などに組み込むコンピュータ用のOSでした。

I-TRONの仕様

現在のI-TRONには2つの仕様があります。

  1. 大規模組み込みシステム向け「ITRON2」
  2. 小規模組み込みシステム向け「μITRON」(マイクロアイトロン)

このうち、μITRONは省エネ・高速処理に優れ、様々な機器に採用されて搭載数世界一のOSに成長を遂げました。

ミツオカミツオカ
なんで、μITRONはここまで発展できたのですか!?
にゃんこ師匠 にゃんこ師匠
まず理由の1つに…『仕様が無償で公開されて』『誰でも自由に入手でき』『自由に変更を加えることができた』という点にある。
ミツオカミツオカ
ほー!無償で!さらに変更まで加えていいのですね!
にゃんこ師匠 にゃんこ師匠
もう1つは、メモリ(記憶容量)が小さく動作速度もそれほど速くないシステムに最適なOSだったからじゃな!

世界標準へ

ミツオカミツオカ
トロンフォーラムの2018年度調査報告によると、「組込みシステムに組み込んだOSのAPI」でTRON系OSがシェア60%を占めたらしいですね!
にゃんこ師匠 にゃんこ師匠
現在では、アメリカの電気電子学会IEEEによるリアルタイムOSの国際標準企画になっておるのじゃ。
また、世界各国でリアルタイムOSの教科書として採用されておる!
ミツオカミツオカ
坂村教授が望んだ「どこでもコンピュータ」の実現がいよいよ近づいてきましたね!

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