【Unity】無料化されたBoltのメリットや使い方をご紹介【解説・チュートリアル】
IT技術
Unityで無償化された「Bolt」とは?
2020年7月、「Bolt」が無償化されましたね!
元々有料でアセットストアで販売されていましたが、Unity のパッケージに加わり、どのユーザーでも利用が可能になりました。
ビジュアルプログラミングツール
ちなみに Bolt とは、フロータイプ(ブロックを線でつなぐタイプ)の「ビジュアルプログラミングツール」です。
つまり、ノードといわれるブロックを繋げて、プログラミングしていくわけですね!
例えば、Unity のツールである「Shader Graph」や「Visual Effect Graph 」なども、ノードを繋げてシェーダーやエフェクトを作れます。
そのとき、シェーダー言語を書く必要はありません。
今回は、そんな Bolt のメリットやデメリット、さらに使い方も解説していきます!
Boltのメリットとデメリット
メリット
Bolt のメリットは、次の3つです。
- ノードを繋ぐ事で、直感的にコードを作れる
- リアルタイムでどこが実行されているのか分かるのでエラーが見つけやすい
- 慣れればコードを書くより早い
デメリット
続いて、デメリットについても、3つほど見ていきましょう!
- エディタ画面が大きく、デュアルディスプレイや大きい画面が必要
- メソッドの選択肢が多く、ごちゃごちゃしている
- ネットの情報が少ない、英語のチュートリアルは豊富にある
ここまでで、なんとなく「Bolt」のイメージが掴めたでしょうか?
次からは、実際に Bolt を使っていきましょう!
Boltの使う準備
まずは、Bolt をインストールします。
Bolt は、アセットストアから入手することができます。
では、アセットストアで「Bolt」と検索してましょう。
Bolt が見つかったら、「Download」をクリックします。
ダウンロードが完了したら、「Import」 もクリックしましょう。
すると、以下のような画面が表示されるので、もう一度「Import 」をクリックしてください。
Boltを設定する
次に Bolt の設定を行っていきます。
上のメニューバーから 「Tools > Install Bolt」 と、順にクリックしていきましょう。
すると、以下のようなウィンドウが出るので 、ここでも「Import」をクリックします。
インポートが完了すると、以下のようなウィンドウが出ます。
「Next」をクリックして、次の画面に移ります。
次の画面では、Bolt 内の表示名などを変更できます。
設定を進めていき、以下のようなウィンドウが出てくれば、設定完了です!
Boltの使い方を紹介
Boltで球を転がしてみた
それでは、実際に Bolt を使ってみましょう!
今回は、「Rigidbody」を使って、球を転がしてみたいと思います。
まず、「Plane」と「Sphere」を用意しましょう。
次に、Camera で「Sphere」を見れるように、位置を調整して下さい。
下の画像のようになれば、OK です!
Bolt機能を使えるようにする
次に Sphere の Inspecter ビューから、「Add Component」を押して、 「Rigidbody」と「Flow Machine」を選択します。
「Flow Machine」とは、Bolt の機能を使えるようにするための設定です。
次に 、Flow Machine の項目内にある、「New」というボタンを押します。
すると、以下のような画面になるので、任意の名前をつけて保存しましょう。
保存先は、同一プロジェクトの asset ファイル内にするのがいいと思います。
保存したら、「Edit Graph」を押して、ワークフロー画面に移りましょう!
ワークフロー画面を操作する
今回は、ボールを動かすために、「キーの入力」と「力を加えるAdd Force」を使います。
ワークフロー画面上で右クリックをして、「Fixed Update」と検索してください。
「Fixed Update」を、画面にドラッグ&ドロップします。
これだけの作業で、コードでは「void FixedUpdate() 」と書いたことになります!
どんどんボックスを置いていく
次に、「Input GetAxis」と「Rigidbody AddForce」を検索してドラッグ&ドロップしてください。
このとき、「Input GetAxis」を複製して、2つ配置しておきましょう。
2つ配置する理由は、キー入力で「前後」「左右」を受け付けるためです。
それぞれの AxisName は、ひとつには「Horizontal」、残りのひとつには「Vertical」と入れてください。
これで、前後左右のキー入力を受けることができます。
ボックスをつなげる
次は、下の画像のように、配置したボックスをつなげてみてください。
たったこれだけで、Bolt でのプログラミングが終わりです。
では、実際に動くか試してみましょう!
もし動かない場合は、置いているボックスを間違えていたり、Axis Nameを間違えているかもしれません。
「Bolt 2」がリリース予定
実は、「Bolt 2」のリリースが予定されています。
Bolt 2 は、Bolt を大幅に改良したものになるらしいです。
そのため、「Bolt」から「Bolt 2」に移行するときは、様々な配慮がなされるのだとか。
現在は、α版の Bolt 2 を開発しているようなので、興味があれば検索してみてくださいね!
もちろん、Bolt 2 についても無償予定で、今年中に新しい情報が伝えられるそうです。
今後、Bolt 2 には注目しておきたいですね!
さいごに
他のビジュアルプログラミングソフトに比べると、「慣れるまでにはちょっと時間がかかるかな」といった印象です。
例えば、transform.posiion(set) と (get) が同一にされていないので、候補が多くて見辛い感じがあります。
また、スクリプトでどう動くかを考えて、それを Bolt に置き換えて考える必要もありそうです。
とはいえ、慣れれば直感的に、 Bolt でプログラムを組めるようになるかと思います。
今後リリース予定の「Bolt 2」が、より使いやすいものへ進化すると考えると、今から楽しみですね!
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