日本におけるSNSの歴史を紐解こう
昔はSNSってあったんですか?
おっと!
今回は SNS の歴史についてでも語っていくかの!
SNSについておさらいしよう
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは、インターネットを通じてコミュニケーションを行えるサービスです。
E メールと違って、会ったことのない相手と、交流ができる特徴があります。
社会調査会社の ICT 総研によれば、2020年時点で、日本における SNS 普及率はなんと80%!
利用者は、もともとは20代以下がメインでしたが、今では40代以上の世代にも利用されています。
今回は、そんな幅広い世代で愛用されている SNS について、その歴史を深堀りしていきたいと思います!
1990年代:インターネット黎明期のSNS
インターネットが、個人レベルで利用されるようになったのは、1995年に発売された OS「Windows 95」がきっかけ。
それまで、大企業間に留まっていたことを考えると、これは歴史的にも大きな出来事です。
ただ、2000年前半までは、今のように通信環境は整っていませんでした…。
そのため、やりとりされる情報は、容量の軽いテキストデータが中心だったのです。
初代 SNS は会員制掲示板
1996年、そんなインターネット状況の中、会員制掲示板サービス「みゆきネット」が開設。
スクリーンショットさえ残っていない、知る人ぞ知る SNS で、ごく先進的なユーザーだけが使っていたようですね。
ですが1999年には、みゆきネットは終了…
それと入れ替わるようにして、巨大掲示板サービス「2ちゃんねる」がスタートしたのです。
インターネットの普及とともに、2ちゃんねるは知名度を増しました。
以降は、約10年間にわたって、ユーザー数を伸ばし続けていったのです。
2ちゃんねるへの投稿は、今でも語り草になっているものも多く、日本のインターネット文化を築いたサービスの1つといえそうですね!
ちなみに、2ちゃんねるは現在、「5ちゃんねる」に名前を変えています。
運営者も、創業者であるひろゆき氏から、「Loki Technology, Inc.」に移譲されました。
そして、ここからが SNS 戦国時代の幕開けなんじゃ
2000年代前半:SNS 戦国時代
本格的に SNS が普及し始めたのは、2000年代初頭から。
それまでのインターネットは低速で、画像すらまともに表示できませんでした。
さらに、この時の料金システムは、ネットに接続した時間だけ課金されるというシステム。
当然、「テレホーダイ」という無制限接続の時間帯以外は、ほとんど利用されなかったのです。
そこに「ブロードバンド」と呼ばれる、高速の定額制インターネット接続サービス「ADSL」が登場!
Web サービスは、急速な進化を遂げることになりました。
1985年〜1990年生まれから上の世代の方々は、当時のことをよく覚えているのでは?
mixiの大流行
SNS という概念を、世に知らしめたともいえるサービスが、2004年に誕生した会員制コミュニティ「mixi」です。
大衆に対して、完全にクローズドな「招待制」の国内サービスは、おそらく mixi が初ですね!
メイン機能としては、
- 日々の記録ができる「日記」
- 他ユーザーと繋がれる「マイミク」
- 誰が自分のページを見にきたかがわかる「足あと」
- 友人からの「紹介文」
など、とにかく斬新な機能ばかりでした。
当初は、「mixi がなくなるなんて考えられない」と、誰もが考えたものです。
しかしそんな mixi にも、遠くない未来に、栄枯盛衰が訪れることになったのでした。
有名 SNS が続々とスタート
今では、有名ゲームアプリを多数手がける「GREE」。
そんな有名企業も、実は mixi とほぼ同じ UI と機能の SNS から、スタートしました。
SNS の流行は、もちろん海外でも同じこと。
2003年5月にはビジネス特化型 SNS の「LinkedIn」、2004年には世界最大の SNS「Facebook」がスタートします。
これらの SNS に共通していたのは、パソコンでの利用が前提だったということです。
当時は、フィーチャーフォン(ガラケー)が、携帯電話の主流でした。
インターネット接続は、メール以外には、原則として想定されていなかったのです。
今とは違い、携帯から見れる Web サイトは、一部に限られていました。
「携帯ゲーム」×「SNS」
2000年代半ば頃から、携帯ゲームが普及し始めます。
当時は、「iモード」や「EZweb」の成熟期でした。
占いや釣りなどのシンプルなゲームが、携帯電話からできるようになったのです!
その潮流に乗って誕生したのが、「mobage(旧:モバゲータウン)」や「Ameba」。
このとき、GREE も方針を転換して、ゲームプラットフォームへと舵を切りました。
ゲームやアバターを通じて、プレイヤー同士がつながる SNS がウケて、当時の10代後半から20代の方は夢中になったのです。
しかし、この時代もすぐに、変革を迎えることになります…
今使っている SNS もあります!
ただ、全部が上手くいくわけではもちろんないんじゃ
2000年代後半:スマートフォンの誕生
2007年、Apple から「iPhone」が発売され、携帯電話そのものの概念が大きく変わります。
iPhone には、アプリをインストールでき、Web サービスというよりパソコンのソフトウェアのようでした。
それが、高い自由度で動作することから、アーリーアダプターは真っ先に飛びつきます。
メモ帳や電卓といったツール群から、これまでの携帯ゲームよりはるかに高性能なゲーム、そして SNS もアプリ化されていったのです。
手軽で速報性のある SNS へ
ここで広まったのが、今や当たり前に使われているSNS、「Twitter」です。
実は Twitter 自体は、2006年にリリースされていました。
しかし、日本語にローカライズされたのは、2008年だったのでちょっと世界からは遅れたスタートとなったのです。
そんなTwitter は、次の2つの特性が外出先で利用するスマートフォンと相性がよく、あっという間に人気の SNS となったのです。
- 「(日本語で)投稿は140字以内」という手軽さ
- 「今この瞬間に何をしているか」を伝えられる速報性
おそらくスマートフォンが世に出ていなければ、Twitter がこれほど普及することはなかったでしょう。
他 SNS も続々アプリ化
LinkedIn や Facebook も、Twitter と同じようにスマートフォンアプリをリリース。
ところが LinkedIn は、ビジネス特化型だったこともあり、変わらずパソコンで利用されることが多かったようですね。
一方 Facebook は、短文を手軽に投稿できる UI へと改善を行っていて、やはり成功を見せています。
衰退するSNSも
ここで、国内最大の SNS であった mixi も、2008年にスマートフォンアプリをリリース。
SNS としては、機能を盛り込み過ぎて、スマートフォンでの操作性があまり良くありませんでした。
結果として、徐々に衰退を始めていったのです。
こうして、スマートフォンに適応できなかったパソコン主体の SNS は、続々と閉鎖していったわけですね…
そうやってサービスは進化するんじゃ。
時代に乗ること、これを忘れちゃいかんということじゃな!
2010年代:コミュニケーションの多様化
2012年に、もう1つ大きな出来事が起きました。
それが、携帯電話の「4G」化!
スマートフォンでも、スムーズな動画の閲覧や、画像のアップロードができるようになったのです。
さらには、データ通信料も、ほぼ定額制になりました。
それを機に台頭してきた SNS が、以下の3つ。
- YouTube
- LINE
では、順に見ていきましょう!
1つ目は、2012年リリースの「Instagram」です。
4G を機に、「写真や動画によるコミュニケーション」を作り出し、今に至る人気 SNS となりました。
今では、世界中の誰もが、利用するツールになっていますね!
YouTube
2つ目は、2005年リリースの「YouTube」です。
前にも似たような動画共有サービスがあったのですが、4G とのタイミングにあった YouTube が、時代を勝ち取りました!
ちなみに YouTube は、最近まであまり SNS の側面を持っていませんでした。
今では、個人が気軽に動画を発信し、コメントやチャット機能でコミュニケーションがとれます!
LINE
そして最後は、2011年にリリースし、今や生活のインフラとまで化している、チャットツールの「LINE」です。
スタート当初は、LINE がここまで日常生活に根づくとは、誰も予想していなかったと思います。
しかし今となっては、電話番号すら不要だと思わせるくらいに LINE が普及していますよね!
民間企業だけでなく、政府や自治体までもが、提携して利用しています。
さいごに
そして、2020年代。
若年層に人気なのは、ショートビデオプラットフォームと呼ばれる「TikTok」でしょうか。
Twitter と原理は同じで、短尺の動画を、気軽にアップロードできます。
「今その瞬間」を切り取れるという特性が、若者の間でヒットし、今や大人気の SNS となっていますよね!
同様のサービスでは、「Snapchat」もあります。
また、日本でのユーザーはそれほど多くありませんが、画像共有アプリの「Pinterest」も世界レベルでは人気。
「次に流行るのは自己実現のSNSだ」と鳴り物入りでリリースされ、3億円の資金調達に成功した、ドリームシェアリングサービス「FiNANCiE」も生まれています。
SNS ブームは去ったといわれることもありますが、これまでと視点のまったく異なる SNS は、まだまだ創出の余地がありそうですね!
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