新人エンジニア研修のメンターやってみた~教材学習フェーズ~
IT技術
はじめに
前回の記事にて
新人が「仕事と技術をスムーズに吸収できる状態」になること
が新人研修の目的と定義しました。
今回の記事では、実際の研修で何をやり、何を考え、何が起こったのか?
を記述します。
2ヶ月間の研修内容
今回、メンター業務以前の研修内容を決めるところから関わりました。
- 教材学習フェーズ:1ヶ月
- アプリづくりフェーズ:1ヶ月
今回は、「教材学習フェーズ:1ヶ月」についての話をします。
教材学習フェーズ:1ヶ月
以下の教材を利用。
- 市販のAndroid教材本: 基礎&応用力をしっかり育成!Androidアプリ開発の教科書 第3版
- 公式の教材 (※研修当時から更新があったため、研修で利用した内容と異なります)
このフェーズの目的
- 異なる技術をスムーズに吸収するための基礎知識をつけてもらう
- 後のアプリづくりフェーズで使う技術知識を身につけてもらう
このフェーズでやったこと
- 教材のコードを真似て実装してもらう
- 実装した内容をGithubでPullRequestとして提出してもらう
- 毎日夕方に30分程度の定例ミーティング
メンターとして何を考え、何をやったのか?
個人的に
教える側の心構えとして
「教えること」が目的ではない
「理解してもらうこと」が目的
という考え方を持っています。
「教えた気になってはいけない」と言い換えても良いですね。
そのため
毎日の定例ミーティングの内容を工夫しました。
「進捗確認」「次回やることの確認」以外に
「学習した内容を処理の流れベースで説明してもらう」ことにしました。
- 学習した内容を説明できているか?
- 曖昧な理解になっていないか?
- 誤った理解で説明していないか?
- 知識に不足はないか?
上記を意識して、研修者の説明を聞く。
当てはまった場合は、正しい理解になるように説明する。
ただし、本人の説明だけでは上記は分からないので
引き出せるような質問をする。
(いわゆる「素人質問で恐縮ですが」の形式で質問)
- なぜそのような実装にしようと思ったのか?
- このメソッドはどこから呼び出されているのか?
- この定義はどこにあるのか?
- このライブラリを使用している目的は?
などなど、説明を聞いていて「理解が薄そうだなー」「自信なさそうだなー」と感じたところを質問して掘り下げていくと、研修者の理解度を把握することができます。
そして
「学習したことを、他人に説明できるようになってください」と伝えました。
「他人に説明できるように」を意識すると、その事柄に対する自身の理解度を認識できます。
それを狙ってのことでした。
何が起こったか?
この形式の定例ミーティングを続けたことで、着実に研修者の知識がついていることを感じました。
後の「アプリづくりフェーズ:1ヶ月」でも知識を活かせているように見えました。
教材学習はただやるだけでは身につきません。
自分の理解度を認識し、理解するように努める姿勢で勉強してもらえたと思います。
一方
定例ミーティングの時間が想定よりも長くなってしまいました。
設定された30分の時間を大きくオーバーすることがしばしばあり、実際には1時間近くかかることがよくありました。
疑問点を解決しきるまでミーティングで会話をしていたことが、時間の長さにつながった一因と考えられますが、
定例ミーティング以外での質問などのやりとりが少なかったので、定例ミーティングにしわ寄せがきたことも一因かもしれません。
定例ミーティングの進行を見直すと同時に、
研修者が定例ミーティング外でも質問しやすい空気づくりが必要だと感じました。
次回は、「アプリづくりフェーズ:1ヶ月」について記述します。
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