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  • 【マウス編】マウスとカーソルの歴史〜なぜスマホにカーソルはないの?~

    メディアチームメディアチーム
    2020.09.26

    ITエンタメ

    マウスとカーソルの歴史

    にゃんこ師匠にゃんこ師匠
    今日もプログラミングやっておるようじゃのー
    …お!ミツオカは、トラックボール付きのマウス使っておるのか!?
    ミツオカミツオカ
    手首が楽なので、最近はこれ使ってますね!
    にゃんこ師匠にゃんこ師匠
    ツウじゃな!ちなみに、なんで「マウス」って言い始めたか知っておるか?
    ミツオカミツオカ
    むむむ!意識したことがなかったですね!
    にゃんこ師匠にゃんこ師匠
    そうじゃろう!今回は「マウス」の語源と、歴史を紹介していこうかの!

    マウス編~マウスとカーソルの歴史を辿ろう!~

    日々のパソコン操作で、欠かせないのが「カーソル(マウスポインタ)」

    そのカーソルを操る機器が、皆さんご存じの「マウス」です。

    エンジニアはもちろん、小学生まで、自由自在に操っていますね。

    このカーソル(マウスポインタ)とマウスは、いつ作られ、どのような変遷を辿ってきたのでしょうか?

    この記事では、マウスの歴史とカーソルの歴史を辿っていきます!

    まずは、マウスの歴史からどうぞ!

    ダグラス・エンゲルバートが「マウス」「カーソル」を発明する

    出典:Wikipedia

    ダグラス・エンゲルバートって?

    マウスを発明したのは、アメリカの発明家であるダグラス・エンゲルバート(1925~2013年)

    マウスの他には、「ウィンドウ」「ハイパーテキスト」「ネットワークコンピュータ」などを発明してきました。

    そんなエンゲルバートは、第二次世界大戦中にアメリカ海軍に徴兵され、レーダー技師として勤務。

    その経験から、「ここにないものをモニタ上で表示できる」ことを、エンゲルバートは感覚で覚えていったのです。

    終戦後は、コンピュータ開発の現場へ勤務したエンゲルバート。

    そこで数多くの発明をし、軍事機密の存在だった「コンピュータ」を、一般の人たちでも扱えるようなものへと変えていきました。

    私たちが、パソコンを直感的に使えるのは、エンゲルバートのおかげというわけですね。

    初代マウスは木の箱に車輪

    出典:Wikipedia

    初代マウスは、1967年に発明され、1970年に特許を取得

    そんな人類史上初のマウスは、なんと「」でできています。

    底には、縦軸と横軸を感知するための車輪が、タテヨコに1つずつ設置。

    「左クリック」と「右クリック」は、この当時にはなく、ボタンは1つだけでした。

    このように、初代マウスは、かなりシンプルな構造だったわけです。

    マウスの由来は?

    マウスの由来は、その見た目

    現代のマウスのケーブルといえば、指側の前方から出てきますよね?

    初代マウスでは、なんと手首側からケーブルが突き出ていました。

    この形が、動物のネズミに似ていることから、「マウス=mouse」という名前になったのです。

    マウスに驚く人々

    画面上の「カーソル」と、自分が持っているテーブル上の「マウス」が連動して動くということに、多くの人が驚愕しました。

    「画面の上のカーソルをマウスで動かす」と言われて、直にモニタにマウスを押しつけるというコント。

    なんか見たことあるような気がしますね(笑)

    そんなウソみたいなシーンが、世界中のパソコン教室で繰り広げられることになるのは、この約20年後のことです。

    ミツオカミツオカ
    マウスの語源は、そのまんま見た目から来ていたのですねー
    にゃんこ師匠にゃんこ師匠
    しかし、手首の方からケーブルとは…
    気になって仕方ないのう

    マウスが発明された時、マウスは要らなかった!

    「さぞやガッポガッポ儲けたのだろう」

    「コンピュータ製品は、1にモニタ、2にキーボード、3にマウスだもんね」

    と思いきや、エンゲルバートは、ロイヤリティーを1ドルも受け取っていません

    マウスが誕生した1970年のコンピュータといえば、まだまだ「電子計算機」のことで、軍事施設や大企業の奥深くで使用されるもの。

    当然、その時代では、マウスの需要が全くなかったのです…!

    「パーソナルコンピュータ」が普及するも?

    個人で使える「パーソナルコンピュータ」が実用化されたのは、1970年代後半

    スティーヴ・ジョブズが、史上初のホームコンピュータ「Apple」を制作して、バカ売れした時代です。

    その後、パーソナルコンピュータの進化にともなって、マウスは必需品になっていきます。

    ところが、なんと、広く普及する前の1987年に、マウスの特許が切れてしまったのです…!

    く~、これは惜しい。

    エンゲルバートは、かなり時代を先取りしていた「すごい発明家」だったとも言えますね。

    「カーソル」じゃなかった!矢印のアレの名前

    「カーソル(マウスポインタ)」は、当初からその名前ではありません。

    当初の名前は、なんと「バグ」。

    エンゲルバートが、「バグ」と名付けたのですが、この名前は定着しませんでした。

    結局、ラテン語で「走者」「競争者」をあらわす「cursor」にちなんで、「カーソル= cursur 」となりました。

    ミツオカミツオカ
    むむむ、時代を先取りしすぎて、特許が切れるとは…なんか報われませんね
    にゃんこ師匠にゃんこ師匠
    確かにな。しかし、切れていたからこそ広まった可能性もあるかもしれん

    マウスの歴史

    それでは、次にマウスの進化の歴史を見ていきたいと思います!

    ボール式(第1世代)

    NEC PS/2接続 ボールマウス M-SBJ96
    NEC PS/2接続 ボールマウス M-SBJ96

     

    1990年代ごろまでは、底面のボール型センサー(マウスボール)で動作を検知する、「ボール式マウス」が広く使われていました。

    「Windows 2000」が出るまでは、皆さん「ボール式マウス」を使用していた記憶はありませんか?

    木の箱に車輪がついたような初代マウスと比べたら、大きな進化を感じますね!

    ただ、定期的に分解して清掃しなければ、ゴミが詰まってマウスが動かなくなるなど、手間がかかる難点も。

    買い替えるにも、コンピュータ機器やマウスも高価なので、なにかと負担が大きいのがデメリットでした。

    光学式(第2世代)

    サンワサプライ 静音有線光学式マウス MA-122HBK
    サンワサプライ 静音有線光学式マウス MA-122HBK

     

    1980年代に開発されたのが、非接触式センサーで、場所移動を感知する「光学式マウス」

    ボールはなく、底面のセンサーで場所移動を感知し、ポインタを動かします。

    これにより、マウスボールのつっかえにイラついていた庶民たちへ、新しい風を吹きこみました。

    この「光学式マウス」が、一般に普及しはじめたのは、1999年発売のマイクロソフト社製品によって。

    ただ、当時の「光学式マウス」は、専用のマウスパッドが必要だった上にとても高額でした。

    デメリットとしては、透明なガラス板の上や光沢面に接すると、カーソルが動かなくなったり、動作が不安定になります。

    レーザー式(第3世代)

    エレコム マウス 有線 Mサイズ 3ボタン USB レーザー ブラック ROHS指令準拠 M-S2ULBK/RS
    エレコム マウス 有線 Mサイズ 3ボタン USB レーザー ブラック ROHS指令準拠 M-S2ULBK/RS

     

    2004年に誕生したのが、透明なガラス天板のテーブルでもマウスパッドなしで使える、「レーザー式マウス」

    ロジテック社が、赤外線レーザーを使用したマウスの開発に成功したのです。

    しかし、「レーザー式マウス」は、「リフトオフディスタンス」が大きいという重大なデメリットが。

    リフトオフディスタンスとは、マウスを持ち上げた際に、マウスポインタ(カーソル)が遠くへ移動する現象のこと。

    ちょっとマウスを持ち上げて置き直すと、「あれ!カーソルどこ行った!?」とパニックになる光景が、あちこちで見受けられました。

    青色LED式(第4世代)

    サンワダイレクト Bluetoothマウス 超小型 充電式 Bluetooth4.0 ブルーLED ブラック 400-MA074BK
    サンワダイレクト Bluetoothマウス 超小型 充電式 Bluetooth4.0 ブルーLED ブラック 400-MA074BK

     

    2008年には、第4世代となる「青色 LED 式マウスが、マイクロソフト社から誕生しました。

    「青色 LED 式マウス」では、リフトオフディスタンスが起こりづらく、動作検出精度が高いのが特徴です。

    もちろん、マウスボールもないので、手間やイライラもありません。

    ちなみに光学式とレーザー式は、マウスの底に赤い光がチカチカしていたものでしたが、「青色 LED 式マウス」では底面の光が青くなりました。

    ここまでくると、令和の私たちが知っているマウスに、かなり近くなってきましたね。

    ただ、「青色 LED 式マウス」も、透明なガラス天板のテーブルでは課題が残ります。

    暗視野顕微鏡レーザー式(第5世代)

    エレコム マウス ワイヤレス (レシーバー付属) Mサイズ 8ボタン レーザー 握りの極み ブラック M-XGM20DLBK
    エレコム マウス ワイヤレス (レシーバー付属) Mサイズ 8ボタン レーザー 握りの極み ブラック M-XGM20DLBK

     

    2009年にロジテック(ロジクール)から誕生したのが、第5世代である暗視野顕微鏡レーザー式マウス

    「暗視野顕微鏡レーザー式マウス」では、これまで課題となっていたガラス天板の上でも、難なく使うことができます。

    もちろん、非常に精度も高く、マウスの進化が最も感じられる代物。

    「マウスパッドがないとマウスが反応しないから」というのは、昔のことになりつつあるんですね。

    ここまで来るのに、エンゲルバートが木の箱と車輪でマウスを作ってから、約40年が経っていました…

    カーソル編へ続く!

    次回は、カーソル編になります。

    カーソルの歴史や存在意義などについて探っていきたいと思います!

    カーソル編はこちら

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