なぜスマホにカーソルはないのか?
カーソル編~マウスとカーソルの歴史を辿ろう!~
今回は前回に引き続き、マウスとカーソルの歴史を辿っていきたいと思います。
前回の記事をお読みでない方は、まずはマウスの歴史からどうぞ!
では、カーソル編やっていきましょう!
カーソル(マウスポインタ)の変遷
マウスポインタは黒?白?
パーソナルコンピュータ(ホームコンピュータ)の始祖である、Apple 社のマッキントッシュ。
カリグラフィを習得し、デザインや美的センスが秀でているジョブズ氏のもと作られたマウスポインタは、非常にエレガントな「黒矢印」。
Apple 社のセンスが光りますね。
それが Windows95 に時代が移り、人々にとってマウスポインタは「白い矢印」に。
バージョンによっては、銀色っぽい灰色にも変化します。
ただ、ちょっと輪郭線が厚めで、野暮ったい感じ。
「だから Windows はダサいんだよ」という声が、当時からちらほらと聞こえていました。
現在も、「Windows =白」「Macintosh =黒」が、マウスポインタの初期設定色です。
待機カーソルが「砂時計」じゃなくなった衝撃
歴史を遡ってみると、待機カーソルの「砂時計」は多くのパソコンユーザーにとって、見慣れた光景でした。
Windows しか触る機会のなかった人々の間で、「待機カーソル=砂時計」の構図が覆されたのが、「Mac mini」の大ヒット(2005年ごろ)です。
店頭デモンストレーション機を使ってみた人々の間で、「Mac の待機カーソルが超かわいい」と話題になったのです。
カーソルデザインに焦ったWindows
もともと、デザイン面で圧倒的に優れていた Macintosh に、Windows も焦ったのでしょうか。
Windows8 の頃には、完全に「砂時計」が消え去り、Mac化した「ぐるぐるする水色の輪っか」になります。
ちなみに Mac では、「くるくるする虹色の輪っか」です。
さて、今後のカーソルは、一体どうなっていくのでしょうか?
マウスもカーソルも消し去った「タッチパネル」の台頭
スマホにカーソルがない理由って?
なぜ、スマホにはカーソル(マウスポインタ)がないのでしょうか?
その答えは、「タッチパネル」の存在があるため。
タッチパネルの歴史は古く、1960年代には、すでに「IBM社」が開発していました。
しかし当時のタッチパネルは、駅の券売機に見られるように、同時に1ヶ所でしか操作できません。
つまり、ボタン操作とさして変わらないのが、それまでのタッチパネルだったのです。
ところが iPhone の登場により、「マルチタッチ」という技術を使った、さらに自由度の高い操作が可能になりました。
これによりスマートフォンやタブレットでは、画面の操作を直感的に自由自在に行えるため、「マウスもカーソルもいらない」ということになったのです。
揺らぐマウスとカーソルの存在意義
カーソル(マウスポインタ)が存在する理由は、画面上に映っているものを操作するための指示記号でした。
ところが、直接的な操作ができるタッチパネルができた以上、「マウス」と「カーソル」は、今後消えゆく運命なのかもしれません。
PCモニターにはタッチパネルが搭載され、パソコンそのものを使わない若者も増えたりと、10年前までは想像もつかなかった風景となっています。
悲しくもありますが、着実に便利になり、ますますテクノロジーは発展していくでしょう。
今後の進化も、ぜひ注目してみてください!
さいごに
モニタ上にだけある「ここにはない、なにか」を示すため作られた、マウスとカーソル(マウスポインタ)。
発明当初は、魔法のように人々の目に映ったことでしょう。
それから、かれこれ50年あまりの歴史を積み重ねているのです。
とはいえ、タッチパネルの普及によって、「マウス」も「カーソル」も必要不可欠なものではなくなっています。
これから、人類にとってのパソコンやスマホの操作はどんな形をとっていくのか、想像してみるだけでも楽しいですね!
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