Webの創始者は一体誰?
Webの創始者は、 ティム・バーナーズ=リー博士
転載:wikipedia
Webの創始者は、イギリス人の創始者ティム・バーナーズ=リー博士です。
1991年8月6日、最初のWebサイトがCERN(欧州原子核研究機構)という物理学研究機関のサーバー内に作成されました。
CERNには、数万人の研究者が働いており、彼は、研究者の情報や実験データ・論文のシステム化を担当していました。
ティムは、Webによってこれらの情報を互いにリンクさせることを考えました。
「Web」とは英語で「クモの巣」と意味
世界中に広がる情報網がクモの巣のように見えることから、そう名付けられました。
網ということで「Mesh(メッシュ)」という案も思いついたそうですが、
これだと、「Mess(混乱)」と間違ってしまうかも知れないということでボツにしたということです。
World Wide Mesh…
たしかに、「世界中大混乱」だと困ってしまいますね。
どのようなものでも、うまい名前をつけることで途端に親しみが湧くものです。
Webが、現在のように普及しているのはそのネーミングの良さも一つの要因かもしれません。
そういった意味でも、ティムの功績は非常に大きいのは間違いありません。
Hyper Text(ハイパーテキスト)
Webサイトを作るための決まりがHTML「HyperText Markup Language(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)」です。
「Hyper Text(ハイパーテキスト)」は文書同士を繋げる仕組みのことで、Webページの「リンク」機能を表しています。
マークアップとは、「しるしをつける」という意味で、タイトルや本文、見出しといった文書の構造を表しています。
実際には、「<>」で囲まれているテキスト(HTMLタグ)で記述されています。
ブラウザー戦争とW3C
ティムは、Webサイトを見るためのソフトウェア「Webブラウザー」も開発しました。
そして、技術的な仕様を実装レベルで公開しました。
Webはみんなのもの
公開に関しては、「Webは世界全体の共通財産」と考えて特許を取っていませんでした。
また、使用料も徴収しませんでした。
ティムは、「Webはみんなのもの」と考えていたのです。
もし、特許を取ってWebに関する技術を独占していたら大儲けできたかも知れません。
実際、一般に広く普及したブラウザー「Netscape」を作ったジム・クラークは巨万の富を得ています。
ティムは、それよりも社会的な貢献に価値を見出したのでしょう。
Webブラウザー戦争
その後、インターネットの普及に伴って、次々と新しいWebブラウザーが登場しました。
その中でも、NetscapeとInternet Explorer が2大ブラウザーとして互いに激しく競争し合いました。
競争相手に負けないように、オリジナルの派手な機能を実装したり、勝手に独自のルールを付け加えたりしました。
そのため、おなじWebページでもブラウザーによって見え方が著しく違ったり、特定のブラウザーでしか使えない機能があったりと混乱を招く結果になっていました。
あなたがWeb制作者だったら特定のブラウザーにしか使えない独自タグがあると、どのブラウザー向けにサイトを作ったらいいのか迷ってしまいますね。
W3Cの設立
そんな中でティムは、「Webはみんなのものだから、誰でも使えるようになっていないといけない。」と考え、Webの標準化団体『World Wide Web Consortium(W3C)』を設立しました。
そして、W3Cの目的はこれです。
Webの公的な価値としてすべての人へ、いかなるデバイス、ソフトウエア、ネットワーク環境、言語、文化、地域、身体、精神の差異なくコミュニケーション、商業、知識の共有ができることを目指す
このあたりに、ティムの公共性を重要視する思想がうかがえます。
ティム・バーナーズ=リー博士の今
ティムは、現在のWebの在り方(Facebook・Google・Amazonなど巨大企業に独占されている)に懸念を抱いており、Webを再分散させる計画を考えているとのことです。
ティムは、2018年10月01日に新しいソフトウェア「Solid」を発表しました。
Solidを使うことで、すべてのユーザーは「パーソナル・オンライン・データ・ストア(POD)」を持つことが可能としています。
PODとは、個人で管理するデータがすべて含まれるものです。
PODによって、個人の情報は自分自身で管理できるようになるということです。
「Solid」の理念は、「非中央集権」とのことで、Webの発明当時から独占を嫌った彼の理想は一切ブレていません。
今後、Webも世界も大きく変わっていきそうですが、「Webの創始者」としてティム・バーナーズ=リー博士には、まだまだ頑張って欲しいところですね!
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